|
全世界の暖流に分布する回遊魚・カツオ。日本の近海では、春先に黒潮に乗って北上し、秋に三陸沖からUターンするように南下します。カツオの旬は1年に2回、初夏と秋に訪れます。夏のものを「初ガツオ」、秋のものを「戻りガツオ」と呼び、古くからそれぞれ季節の風物詩として親しまれてきました。特に爽やかな味わいで人々に好まれる「初ガツオ」は「女房を質に入れても食べたい」とまで言われたものですが、栄養価が高く体力の増進に効くこの魚は女性にこそ食べて欲しい食品です。 |
1.貧血
2.疲労回復
3.高血圧症
4.動脈硬化
5.視力低下
6.骨粗鬆症 |
|
カツオに含まれるたくさんの栄養素の中でも、ビタミンB12には悪性貧血の改善や神経のバランスを保つ効果
があります。ほかにも鉄分、タウリンなど血液の質をよくする成分が含まれ、その効能はレバーにも勝るとも劣らないと言われています。 |
【たんぱく質】 |
筋肉や血液など、人間の身体の基本となる部分をつくる栄養素。血管をしなやかにして、血圧を抑える役割もあります。同時にホルモンの生成にも欠かせない必須栄養素です。 |
|
【ビタミンB群】 |
たんぱく質がエネルギーに変わるときに必要なビタミン。疲労回復に役立つほか、神経の作用を正常にしたり過酸化物質の分解を助けるなどの効能を持っています。 |
|
【ビタミンD】 |
カルシウムの吸収や体内での利用に欠かせない成分。不足するとカルシウムが欠乏するので、イライラしやすくなったり、骨軟化症やくる病などを引き起こします。
でもサプリメントなどで摂取しすぎると、食欲不振や吐き気を催す場合があります。 |
|
【鉄分】 |
赤血球のヘモグロビンに含まれ、全身に酸素を運ぶ鉄分。不足すると酸欠状態になり、貧血や冷え性、疲労感、思考力の低下などの原因になります。妊娠中の方や出血性の持病を持つ方は積極的に摂取することが必要です。 |
|
動脈硬化の原因になる過酸化脂質の分解に役立つビタミンB2、血液の流れをスムーズにする高度不飽和脂肪酸のIPA、悪玉
コレステロールを減らすDHAなど、カツオには血液をキレイにしてくれる成分がいっぱい。成人病の予防にも効果
的です。 |
カツオには血行を良くするビタミンのナイアシンが豊富。この成分には胃腸を保護するはたらきもあり、二日酔いを予防する効果
が期待できます。たたきなどを肴にすれば、飲むときも飲んだあとも楽しい時間を過ごせそう。 |
鮮度の高いものなら、刺身やたたきでいただくと、その風味をいっそう楽しめるカツオ。ただ生臭みがあるので、ネギやニンニクなどの薬味と合わせれば美味しく食べられます。これはビタミンB1のはたらきを助ける効果
もあり、疲労回復にも効果的です。 |
カツオには神経機能をサポートする必須アミノ酸・ヒスチジンが含まれていますが、鮮度が落ちるとこの成分によって中毒を起こすことがあります。湿疹ができやすい人は、この成分がアレルゲンとなっている可能性もあるので、生での多食は控えた方がよいでしょう。縞模様がハッキリしていて、エラが赤く、尾に近いほど表面
がざらついているものを選ぶようにしましょう。 |
|