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冷え性は血液が全身にいきわたらなくなって起こる症状です。血行が悪いと肩こりや腰痛、顔色が悪くなったり、目の回りにくまができるなど、冷えは万病のもと。冷えを解消するには、血行をよくして、血液をサラサラにする必要があります。
・当帰勺薬散
(とうきしゃくやくさん)
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体力のないタイプに |
・桃核承気湯
(とうかくじょうきとう) |
体力のあるタイプに |
・桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん) |
中間性の人や下半身だけ冷えて上半身はほてるという人に |
・温経湯
(うんけいとう) |
指先や足の先だけが冷えたり、唇が乾燥する人に |
・人参湯
(にんじんとう)
・牛車腎気丸
(ごしゃじんきがん) |
上記で効果がない場合 |
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肩こりの原因にはいろいろあり、一つは禁止や遠視、老眼や乱視などの目の障害によるものです。二つ目は睡眠不足や精神的なストレスで緊張状態が続いている場合です。三つ目は、運動不足や冷えから血行不良になり肩こりになります。四つ目はインスタント食品やしつこい動物性の食べ物など、食生活が悪いと血が滞って、肩こりを起こします。
・葛根湯
(かっこんとう)
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どんなタイプにも有効で、首や肩の血行をよくする薬として知られています。 |
・桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん) |
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・黄連解毒湯
(おうれんげどくとう) |
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・大柴胡湯
(だいさいことう) |
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※コツは少し多めに飲むこと
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重い物を持ったり、長い時間腰に負担をかける不自然な姿勢などをしてバランスが崩れると、筋肉や人体、軟骨などに障害が起こって痛みがでると考えられます。それに加えて、冷え性やストレス、運動不足でも症状が起こります。
・牛車腎気丸
(ごしゃじんきがん)
・八味地黄丸
(はちみじおうがん) |
腰の周辺を温める作用がある |
・勺薬甘草湯
(しゃくやくかんぞうとう) |
筋肉をやわらかくして腰痛を改善する |
・五積散
(ごしゃくさん) |
上記以外 |
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若い人に多いのは排便を我慢することにより、直腸の神経が鈍くなって起こる直腸性便秘です。漢方薬は血液の流れをよくして、腸の動きをととのえ、便秘を治していきます。
・桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん) |
軽い便秘の人に。冷え性もなくなります。 |
・大建中湯
(だいけんちゅうとう) |
上記で治らなかったら。腸をたてなおす漢方薬で、便秘だけでなく下痢や腸閉塞にも効果
的。 |
・大黄甘草湯
(だいおうかんぞうとう)
・桃核承気湯
(とうかくじょうきとう) |
さらに頑固な便秘に。短期間だけ飲み、そのあとは大建中湯(だいけんちゅうとう)を飲むと良い。 |
・潤腸湯
(じゅんちょうとう) |
体の弱い人に |
・小建中湯
(しょうけんちゅうとう) |
下痢と便秘を繰り返すタイプに |
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下痢は同時に、頭痛やめまい、動悸や肩こり、不眠や手足のしびれ感、不安感や異常な汗など、さまざまな自律神経の症状や精神神経症状を引き起こします。さらに下痢は体に必要な栄養分、塩分、カリウム、水分などを排出してしまいます。
・半夏瀉心湯
(はんげしゃしんとう) |
体力があるタイプに |
・真武湯
(しんぶとう)
・小建中湯
(しょうけんちゅうとう) |
体力が低下している人、胃の弱いタイプに |
・柴胡桂枝湯
(さいこけいしとう)
・補中益気湯
(ほちゅうえっきとう) |
食生活の悪化や、便通
をよくする腸内細菌が減っている人に |
・小建中湯
(しょうけんちゅうとう) |
下痢と便秘を繰り返すタイプに |
・大承気湯
(だいじょうきとう)
・胃苓湯
(いれいとう) |
食あたりに |
・五苓散
(ごれいさん) |
余計な水をとる |
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※27歳以下ではまず漢方薬だけでいいが、30歳以上では漢方薬と西洋薬を併用するとよい。
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若い女性の急性胃炎の原因は、ほとんどがストレスによるものです。ストレスで自律神経がバランスを崩すと、胃酸をたくさん分泌するようにうながし、胃酸がですぎるため、水は濁流となり、堤防を削り取ります。これが胃炎です。
・安中散
(あんちゅうさん) |
どんなタイプにも |
・人参湯
(にんじんとう)
・六君子湯
(りっくんしとう) |
食欲がない場合で、体力があまりない人や中間の人に |
・平胃散
(へいいさん) |
胸のむかつきがある場合 |
・黄連解毒湯
(おうれんげどくとう) |
急激な痛みの場合。体力が中間から、体力があるタイプに。 |
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※これらに五苓散(ごれいさん)・香蘇散(こうそさん)を加えるとより効果
的。
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眼精疲労は、目の回りの筋肉の疲労、血液の流れが滞ることによって起こる充血、太陽などの光による刺激で神経が痛む、などが重なり合って起こります。
・牛車腎気丸
(ごしゃじんきがん) |
どんなタイプにも |
・六味丸
(ろくみがん) |
心臓に異常があったり、高血圧の人に |
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※疲労感が強い人は柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、頭痛のある人は柴苓湯(さいれいとう)、目の痛みがある人は勺薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を加えるとよい。
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「成人型」といわれるこのタイプは重傷になりやすいです。かゆみは神経と大きくかかわっていることから、ストレスの影響が大です。もう一つ、環境の変化による免疫機能の異常も考えられます。
・柴胡桂枝湯
(さいこけいしとう) |
体質改善の基本である肝機能をよくする |
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※これにかゆみを抑える白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)、赤みが出てかゆみがある場合は十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、また消風散(しょうふうさん)や当帰飲子(とうきいんし)などもかゆみを抑える薬として知られています。
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花粉症はスギやヒノキなどの物質に対して、免疫が過剰に反応して起こるアレルギーの病気です。アレルギーの原因となる物質が体に入ると、ヒスタミンが出ていろんな症状が出てくるのです。
・小青竜湯
(しょうせいりゅうとう) |
どんなタイプにも(鼻炎に効果
がある。即効性があり、眠気があまりこない) |
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※体力が低下している人は、いっしょに人参栄養湯(にんじんえいようとう)などを飲むといいケースも。
鼻づまりが強い人は辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)もよい。
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水虫は白癬(はくせん)というカビの一種が、人間の皮膚や角質や毛、爪などに進入して起こる病気です。治療は一般
的に白癬菌を殺す抗真菌剤が使われますが、妊娠中の人には使えません。
・温経湯
(うんけいとう) |
しもやけや湿疹にも効果
があり、体力がないタイプに向く |
・十味敗毒湯
(じゅうみはいどくとう) |
体力が中間か、それ以上の人に |
・消風散
(しょうふうさん) |
慢性的なかゆみで、比較的体力がある人に |
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骨盤底筋という、胃腸や膀胱などの内臓をつり下げる筋肉の一つがゆるむことが原因です。尿道を締め付ける尿道括約筋も骨盤底筋の一種です。
・葛根湯
(かっこんとう) |
体力がある人に |
・補中益気湯
(ほちゅうえっきとう) |
体力がない人に |
・竜胆瀉肝湯
(りゅうたんしゃかんとう) |
胸のむかつきがある場合 |
・八味地黄丸
(はちみじおうがん)
・真武湯
(しんぶとう) |
体力がない人に |
・八味地黄丸
(はちみじおうがん)
・猪苓湯
(ちょれいとう) |
膀胱炎そのものに |
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※勺薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を一緒に飲むとよい。
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女性に一番多いのは、赤血球(血液の主要成分)を構成する鉄分の欠乏による「鉄欠乏症貧血」です。このほか、赤血球の寿命が病的に短くなる「溶血性貧血」、赤血球を作るのに必要なビタミンB12や葉酸の欠乏で起こる「悪性貧血」、何らかの原因で骨髄の造血能力が低下する「再生不良性貧血」があります。
・人参養栄湯
(にんじんようえいとう) |
どんなタイプにも。特に鉄欠乏性貧血におすすめ |
・牛車腎気丸
(ごしゃじんきがん)
・八味地黄丸
(はちみじおうがん) |
体力が無く、疲労気味の人に |
・補中益気湯
(ほちゅうえっきとう) |
朝がつらいという人に |
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漢方医学では、検査で異常が見つからないものの、つらい症状を訴える場合を、病気の前ぶれ=「未病(みびょう)」と考えて治療にあたります。
・人参養栄湯
(にんじんようえいとう) |
上半身の倦怠感が強いとき |
・補中益気湯
(ほちゅうえっきとう)
・六君子湯
(りっくんしとう) |
下半身の倦怠感が強いとき |
・十全大補湯
(じゅうぜんたいほとう) |
全身がだるい場合 |
・牛車腎気丸
(ごしゃじんきがん) |
倦怠感と肌荒れがあるとき |
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